個人的評価:★★★★☆
東野圭吾のデビュー作品であり、第31回江戸川乱歩賞受賞作品。
学園物の本格推理小説。
主人公は私立清華女子高校の数学教師、前島。あだ名は「マシン」で教育については無気力
かつ機械的にこなすタイプ。・・・だが、それぞれの個性を持つ女子高生達が主役とも言える。
その前島が何者かに狙われているところから話は始まり、同僚の教師が殺される展開へと発
展する。
伏線がたくさんあり、密室トリック、容疑者が簡単には分からない等、東野圭吾の作品の中で
本格派の部類に入る作品だと思う。
基本は学校内で起こる事件、人物との話がメインだが家庭内(妻との関係)の話も絡ませ、
その家庭内の話は結末にも影響する。
女子高での話ということで個人的にはあまり感情移入できる作品ではない。
犯人、動機もあまり納得できるものではなかったが、それが売りというところもあるのかもしれ
ない。
時折、それはおかしいんじゃないの?と思わせる部分があるが、読み進めていくと理由付けや
真相が書かれており、作者が意図的にしているのかなと思うところもある。
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