個人的評価:★★★★☆
小学校時代からのライバル勇作と晃彦は学生時代を経て、その後全く違った人生を歩む。
再び出会ったのは刑事としての勇作と容疑者としての晃彦。
そして、晃彦の妻は勇作の元恋人だった。
電機会社社長殺人事件をメインに話は進み、勇作、晃彦、美佐子の宿命、運命の糸とは
何なのかを描いた作品。
勇作と晃彦の関係はラストに分かるのだが、その関係の大枠は初めの方の段階で予想で
きる感じ。
根底にはそれぞれの親子、そして家同士の関係がしっかりとしたディテールで作られており、
なるほどと思わせる部分は多々ある。
意外性という意欲を作者が持って書いた作品ということだが、その言葉はピンとこない。
ただ同じく作者が、一番気に入っている意外性はラストの一行とあり、
それについてはニヤリ感を味わえた自分にとってはほんのりとした満足感が漂う作品となった。

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